レフティってどうなの?

はじめに

ちょっと前の「cannondale グラベル試乗会」ご参加ありがとうございました。
カーボングラベルや砂利の感じを十分体感できたのではないかなと思います。

で、今回はスタッフ村中がレフティに乗って感じたことを記事にしています。
そのため皆様が体感した印象とは違ったりするかもしれませんがご了承ください。
「チョット砂利走ッテルカラッテ偉ソウニ語ッテンジャネェゾッ コノカスッッッ‼」とかもやめてね(切実)。

目次

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おさらい

●最初にLeftyについて少しおさらい

もともとMTBカテゴリーのテクノロジーだった「片持ちサスペンションフォーク Lefty 」。
奇抜で独特なフォークも元々はDH用のサスペンションを半分に分けたことが始まり。
ロードでの採用は2015年に登場した「SLATE」から。
SLATE自体はグラベルロードというよりか、どんな道でも対応できる新ジャンルのバイクとして発表されたらしいですね。
で、「Topstone」での採用は実は最近2021年モデルの「Topstone Carbon」から。
そもそものTopstone Carbonの登場は2020。Topstone自体の登場は2018~2019年から。
SLATEは2020年からラインナップが消えているため、Topstone Carbonとバトンタッチした形になります。SLATEはダブルクラウンだったのに対し、Topstoen Carbon Leftyはシングルクラウンを採用した形になりますね。
ゴチャゴチャしてきた。

だいぶ省きまくってますが、以下時系列です。

内容
1999LEFTY 発表
2015SLATE 発表(LEFTY搭載)
2018Topstoen Alloy 発表
2020Topstone Carbon 発表
2021Topstoen Carbon Lefty 発表
2022新型Topstoen 発表
間違ってたらゴメンネ

では、今回試走したバイクを見ていきます。
少しおさらいしましたが、ほとんどの人が知っている(多分)ようなバイクですからググった方がより詳しい情報は出ることでしょう。
そのぐらい魅力的で性能の良いバイクということです。

トラベル量30mmのフロントサスペンションフォーク。
ライダーの体重によって調整するエアー圧が違いますから、まず最初のセッティングは大切。
MTBやってる人なら慣れたもんです。
もちてのデカいロックアウトレバーもついています。舗装での走行を考慮してのことでしょうか。

タイヤはグラベルキングのSKがついていますが、コレは試乗用カスタムっぽい。
本来の完成車は WTB Raddler が装着されています。ちな、チューブレス対応タイヤとホイール。

キングピン。

コンポはシマノGRX800系。
しっかりした作りで、レバーの質感もかなりイイ。握りやすいし指のかかりもイイ。
国別のラインナップや入荷時期によってクランクがGRXだったりFSAだったりするらしい。
でも、フロントシングルなんでチェーン落ちしなければOK。

完成車の状態でドロッパーポスト搭載。
フレームサイズによって60/80/100mmトラベルのものがついてくる。これは60㎜が搭載。
フロントシングルなので左レバーをドロッパー操作に割り当てられています。
余計なレバーやケーブルを省けるのでコンパクトになり操作感も滑らか。

重量比較

多少カスタムされていますが、一応重量も確認しておきましょう。
写真の3台と私のアルミバイクを比較してみます。
ザックリとした表と計測ですから、正確じゃないですがイメージだけでも確認しましょ。

Topstone Carbon1 LeftyTopstone Carbon1 RLETopstone Carbon2 LeftyTopstone Alloy
カスタム
重量(実測)8.50kg8.10kg9.70kg8.75kg
フレームカーボンカーボンカーボンアルミ
コンポSRAM Force eTap AXSSRAM Force eTap AXSShimano GRX 800Shimano GRX Di2
フォークLefty カーボンカーボンLerty アルミカーボン
ホイールカーボンカーボンアルミカーボン
ハンドルアルミカーボンアルミカーボン
ステムアルミアルミアルミアルミ
シートポスト カーボンカーボンドロッパー アルミカーボン

重量でいえば Lefty 1 ぐらいまでにはアルミでも行けそうですね。
でも本気でカーボンバイクをカスタムすればもう大暴れ。誰も止められません。
カーボン・アルミそれぞれ良し悪しはありますが、投資するならカーボンの方が将来性はやっぱあるかも。

あと、同じLeftyでもカーボンコラムとアルミコラムに分かれておりバイクグレードによって搭載パーツが変わります。

試走します

ばらして積み込み。
試乗するコースを最終確認します。
フロントホイールもブレーキが独立してくれるので本当に楽です。
ブレーキに関しては工具無しでOK。
ホイールの装着に少し癖とコツがあり、自立しないのがこいつのカワイイところ。

砂利(平坦)

砂利平坦に関しては非常に滑らかに走ってくれます。
でも、サスペンションは少し固めなので「サスペンション絶対必要‼‼」とはなりません。
綺麗な砂利で平坦だったら別に無くてもあんまり大差ない感じ。
手に来る振動も柔らかい感じもしますが、カーボンフレームだし、キングピンあるし、チューブレスだし…サスが活躍しているのかは不明。
リジットフォークとの大きな差はまだ無いですね。

舗装ガレ(登り)

平均勾配は多分8%ぐらいで最大10%の悪路舗装。
よく私は大きめの石や轍を乗り越える際にフロントを少し浮かしてよいしょと乗り越えています。
サスがあるおかげでそれがメチャやり易い気がする。
荷重を少しかけて反動でグイッとフロントを浮かしてあとはリアの駆動力が抜けないようにゴリ押し。そもそも、そういう場所の攻略方法として正しい乗り越え方かわかりませんが。

普通に登坂する分にはしっかり登ってくれます。
かけたパワーをサスが沈み込んで吸収する感じもないし、ロックアウトする必要もなさそう。
硬めのサスが活躍するのはやっぱガレた下りでしょうか。
ささ、さっそく下りに行きましょう。

砂利(下り)

イイ、非常に下りやすい気がする。
リジットに比べて跳ねにくいのでしょうか、路面にフロントがしっかりくっついてくれる感じします。
キングピンも相まって非常に乗り心地と安定感を感じられます。
気持ちに余裕もできるので、なんだか視界も広い。

前後サスペンショングラベルバイクということで、前面に押し出される「走破性」。
これは段差に突っ込めばわかります。

なんというか、突っ込んだ瞬間に「ヴッ…あれ?意外に余裕だな…」みたいな感じです(伝われ)。
当たり前ですが、こういう段差とかって「→」のベクトルに「↑」の要素を加えてくるので、推進力としてはロスになります。
でも、サスが効いているせいか「↑」の要素が非常にマイルドになっていること、これは確実です。
これは今まで気にしながら避けたり速度を落としていた悪路も余裕をもって走りやすくなります。
バイクコントロールが苦手な私には恩恵を受けやすい装備ですぞ。

舗装路

日本のグラベル遊びで必要になる「舗装路」の躱し方、抜け方。
みんながみんなトランポ持ってればいいんですけどね、そんなはずもなく、私も持ってません。
で、高速巡行するなら話は別ですが、グラベルまでのエントリーでそんなシビアな走り方しないと思います。そこそこ走れたらOK、専門分野は砂利ですからねこの子。

試乗会前に開催されたサイクリングで乗ってきましたが、30km/hぐらい出すとやっぱりしんどい…
踏み込んだ時の推進力というか加速感は感じにくい。
鉄下駄ですし、リムハイトも低いし、40Cですから当たり前なんですけどね。パーツ変えたら化けるかも。
まぁ、でもデメリットにはなりませんよ、専門分野は砂利ですからねこの子。

でもやっぱり…

MVPは Lefty といいたいところですが、私は「ドロッパーポスト」ですね。
いつもよりも重心を低くできるのは結構感動しました、MTBとかは当たり前のようについてるんですけどね。ロードでドロッパー初めて使いました。
足もつきやすいのでこけそうになっても精神的に余裕が生まれます。
STIの左レバーをドロッパーに割り当てているからか、動作が非常に滑らかで力まずレバーを操作できます。ドロッパー付属のレバーって小さいんで押しにくかったりするんですけどね、これは力入れやすい。
登坂ではフロントダブルと勘違いしてレバー操作してサドルがズコォッッッとなることが多々ありましたが。

Lefty の記事なんでサスをMVPにすべきなんでしょうが、ドロッパーの実用性に気づいてしまった…

まとめ

少しでも走破性を上げたいグラベルライダーはもちろん、快適性の高いロードバイクが欲しい方にもおススメできるバイクではないでしょうか。

前者はいわずもがな、グラベルというより「トレイル気味」の道を攻略したい方は選んで損はないでしょう。逆にグラベルでも巡航速度を意識したい方やガレ道をメインで考えていない方は無理に選択肢に入れる必要はないのかなと。リジットフォークの方がホイールの汎用性もイイですし、好みの剛性感も人それぞれ。あとは予算の関係などもあると思います。

後者でも別に悪い選択ではない感じはします。
舗装路での試走ではあまり述べませんでしたが、ライド終了時に手が全く痛くありませんでした。
大体こういうときってしびれたり圧迫感が残ったりするんですけどね、結構恩恵受けたっぽい。
”グラベル”ロードとなってますが、別に砂利で使わなければならないとかないですからね。
普段使いやサイクリングでも全然使えます。何なら剛性カチカチのバイクよりいい選択かもしれませんよ。

おしまい。

cannondale

cannondale

1971年にジョー・モンゴメリー氏が創業したアメリカの老舗自転車メーカー。

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